• テキストサイズ

Blue【気象系BL】

第15章 おいでよ、愛しい人…


智は、風呂から出ると、

冷蔵庫からビールを出しながら、

「翔ちゃんも、飲むでしょ?」
と聞いた。

「うん...置いといて~♪」

「...分かった...」

パソコンの画面から
目を反らさないで答える俺の、
そっけない返事に、
ちょっと、淋しそうな智...


『こっちにおいで』と、
抱き寄せたい衝動を抑えて、

敢ての放置で、彼の出方を見る。

......

ソファーで、一人テレビを見ながら
ビールを飲む智を、

こっそり盗み見ながら、
マウスを動かす俺...


そんなの、どうでもいいんだけどね...

すると、意を決したように立ち上がった智は、
寝室に行ってしまった。


(うそ~!
そんなに怒んなくったって!!)


直ぐに後を追うのも、何なので、
しばらくたってから、

俺は、寝室の前まで行った。


ドアの外から、

「智~、寝ちゃったの~?」
と声を掛け、ドアを開けようとすると、

「待って!来ないで!」

焦ったような、智の返事が...


......えっ?

そんなに?

俺、そんなにあなたのこと、
怒らせちゃったの?


俺は、どうしていいのか、分からずに、
ドアの取っ手を握ったまま、
その場に立ち尽くした。



/ 794ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp