第14章 青空の下、キミのとなり
黙り込む俺に、
「な~んてね、ちょっと結婚式ぽかった?」
智は無邪気に笑った。
俺の心臓が口から飛び出しそうなのに...
彼は、笑って『な~んて』と言った。
.......やっぱね。
ホント、考え無しなんだから...
半分冗談の愛の誓いに、
俺は、何て答えればいいんだよ...
戸惑いながらも、俺は智を引き寄せ、
腕の中に引き込んだ。
強く抱き締めると、
腕の中で智は黙っていた。
また、ふざけて来るかと思ったのに...
心なしか、少し震えてる?
「.....智、俺を見て..」
「やだ...」
「なんで?」
「なんでも....」
「見ろよ//」
強引に顎を上に引くと、
意外にも、智は泣いていた。
「智...」
智は顎を持つ俺の手をどけて俯いた。
「翔ちゃん...
俺さ、ふざけてなんか、いないからね。」
「智」
「ここで誓うってこと。
簡単に考えてるんじゃないよ....」
「......」
「ホントは、いつもどこかで、
不安だよ。
翔ちゃんと、いつまでこうして
いられるんだろう...
って。
そう思うと、怖くて仕方ないんだよ。」
「智....俺は...」
「いい!言わなくていいんだ。」
「なんでだよ..」
「......怖くて、聞けないよ..」