第14章 青空の下、キミのとなり
「確実に捕れんのは、アオリイカだって~」
(お~!!それなら知ってまっせ!)
「イカ、いいね~!」
「イカより、絶対GTだよ!!」
......あっ、そっ...
その後、大物を釣るために、
言葉も全く通じないのに、
キャプテンとすっかり意気投合し、
竿やエサを変えたりしながら、
大物のアタックを待っている...
......放置ですか...
まあ、いいけどね。
いじけて見せても、
それには全く気付いてもらえず、
俺は仕方なく、反対側でガイドさんと、
イカを釣る...
それが、また、
釣れまくる...
まさに、入れ食い状態。
こんなに、たくさんど~しよ...
ってくらい釣れた。
キャプテンが食べられるようにしてくれ、
俺たちはイカをたらふく食った。
残ったのは、
港で買ってもらえるそうで安心した。
そして、俺との
ラブラブクルーザーデートから、
キャプテンとの肩寄せ合いの
親密GTデートに乗り換えた彼は...というと。
小ぶりのシイラが、数匹釣れただけで、
狙っていたGTがかからずに、
肩を落としている。
「そんな、ガッカリするなって!」
余りの落胆ぶりに、放置され、
怒っていたことは忘れ、
優しい声を掛けてしまう。
...俺っていい奴...