第13章 ふたりなら、きっと…
俺が風呂から出ると、
智はパソコンで、まだ何か見ていた。
腰にバスタオルだけ巻いて、
冷蔵庫から水を取り出し、
彼に近づく。
「まだ見てたの?」
声を掛けると、
意外にも画面には、
俺と...
相葉くん.....
『えっ??』
そして、智は口を尖らせているわけで...
「何?これ」
「櫻葉だってよ!
赤×緑ってあるから、
何だろう?て思って...」
「で...?なんで不機嫌?」
すると彼は、拗ねた顔のまま、俺を見て、
「相葉ちゃんとラブラブだし...
後さ、ニノとのや、松潤ともあるし、
この後見ようかと...」
「智!
そんな見なくていいよ。
ファンの勝手な妄想だし、
そんな嫌なら、見るな!」
俺は、智からマウスを奪って、
パソコンの電源を落とした。
それでも、
不機嫌そうに画面を見たままの彼を、
そっと抱き寄せた。
(...全く、姫のご機嫌とるのも
楽じゃないよ...)
「智だけだろ~?分かってるくせに...」
「分かってるけど、やっぱ不安だよ?
みんな、翔ちゃんのこと、好きだし。」
面倒なことはすっ飛ばして、
俺は強引にぐずぐず言うその口を、
自分の唇で塞いで黙らせた。
何度もゆっくりと、
啄むように上下の唇に口づけると、
智の方から舌を出して誘ってきた。