第11章 心のささくれ治すのは
「何もしない感じの俺が、
お父さんぽいんだって!
で、いろいろ細かく世話焼きそうな翔ちゃんが、
お母さん...」
「笑えるけど、
いいとこ付いてるかもね~それ...」
俺が納得して言うと、智は小声で、
「ホントは、逆だけどね...」
と言った。目を反らせながら...
......
なんなの...それ?
誘ってるんでしょ?智さん...
マジで、勘弁してくださいよ(゜゜)
智は、自分の武器を分かってないから、
困る...
今日、家に帰るまでは、
絶対にそんな気分にならないだろうと、
そう思っていたけど...
智さん...
やってくれましたね
今日も、責めるから。覚悟して...
...ほんと。
あなたが悪いんだから...
結局さ、
俺は智に救われてるってことかな~?
何にも言わなくても、
俺を癒してくれる彼の存在が、
俺の中ですっかり大きくなって、
当たり前の顔して、そこにいる。
それが今、こんなにも心地いいなんて...
俺は、サラダのエビを頬張る智を、
じっと見ていた。
「なに?」
それに気づいて、ちょっと口元が緩む。
「あ~ん」
口を大きく開けて、
智からサラダを強請ってみる。
すると彼は、笑いながら、
大量のレタスとエビを
俺の口の中に押し込んだ...
「σ( ̄∇ ̄;)/////(多いわ!)」
そんな俺を見て、
腹を抱えて笑う彼が、
キラキラ、眩しいよ...