第10章 My sweet darling
「ちょっ!!なにすんの?」
焦る君は、身体を折って俺の指から逃げた。
「何って、落ち着いてちゃってるから、
存在感を出そうと思って。」
「はあ?そんなの、いる?
そこ必要じゃないでしょ?」
「必要だよ!
俺は、見たまま、そのまま、
それを画用紙の上に落としていきたいの...
せっかく立体のモデルがいるんだから、
よりリアルを追求したいの!」
「......」
絵のことはよく分からないからか、
それとも、言い返す言葉が見つからないのか、
黙ってしまった彼は、
赤い顔のまま、再び、真っ直ぐに立った。
相変わらず手は前に組んでるけど。
モデルの了解を得て、
もう一度、乳首を摘んでくりくりしてみた。
「...っつ///」
声が出そうになるのを、
我慢してるんでしょ?
...ほんと。
そんなとこも、可愛くって、
ちょっと、ソレ、舐めてみたいよ。
今はそこをグッと我慢して、
俺は、勃ち上がった乳首を、
それこそ、舐めまわすように見て、デッサンした。
こんなに、じっと見たのは、
初めてだと思う。
そして。
......
「ちょっとさ、手を背中で組んでくれる?」
舌舐めずりしそうになるのを堪えて、
俺は、モデルさんに注文を出した。