第10章 My sweet darling
甘い甘いキスの後、
ちょっと離れて彼の顔を覗き込み、
「絵のモデル、やってくれるんだよね?」
すると翔ちゃんは、焦った顔で、
「今~?ここで~?」
と大袈裟に抗議した。
俺は、わざとすまして、
「今から、ここで描く」
と言ってやった。
......相葉くんとの、キスのお仕置きだとは、
言わないけどね。
俺は、彼から離れて、
スケッチブックと鉛筆を用意して、
椅子に座り、彼を見た。
「準備OKだよ~♪」
「顔だけじゃダメなの...」
この期に及んで、往生際が悪いったら...
「俺が脱がしてやろうか?」
「え~!いいよ...
自分でできるよ...
マジでか...」
ブツブツ言いながら、
シャツのボタンを外していく翔ちゃん。
...フフフッ。
赤くなって、可愛い...
シャツを脱ぎ捨てると、
鍛えられた上半身が現れた。
...改めて、かっこいい。
俺の方を、ちらちら見ながら、
ズボンのボタンに手を掛け、
ちょっと止まってこっちを見ている。
そんな上目遣いしても、だ~め!
黙ったまま、何も言わず、
じっと彼を見ている俺に、
不満気に口を窄めて見せたけど、
仕方ないと思ったのか、
翔ちゃんは、ファスナーも外し、
ズボンを脚から脱ぎ去った。