• テキストサイズ

Blue【気象系BL】

第2章 裏切りの夜


湯上がり、部屋の中で、
俺たちはビールを開けた。

黙っている俺に、ニノの方から、

「で?翔ちゃんはどうしたいの?
松潤のこと。」

俺が、黙っていると、

「相談したくなったら、してよ。
たいしたアドバイス、できないけどさ。」

そう笑って立ち上がったニノの腕を掴んで、

「潤のこと、好きじゃないんだ。」

と言った。

「嫌いな訳じゃない。
嫌いか好きかといったら、好きだけど、
それは、潤の気持ちとは、違ってる...っていうか、

俺のことが、好きで堪らないっていう、
そんなアイツの目を見ていると、

俺..」

気がつくと、ニノは、俺の背中に手を回し、
しっかり抱き締めてくれた。

「.......」

「苦しかったね。翔ちゃん。」

優しく包み込むようなニノの言葉と体温に、

今まで押さえていたものが溢れ出すように、
俺は声を上げ、泣いた。

俺が落ち着くまで、

ニノは何も言わずに、
抱き締めたまま、ゆっくり髪を撫でていてくれた。



/ 794ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp