第8章 君のとなりで
おそらく、
彼も、
俺と同じ幸せな顔をしてくれている、
とばかり思ってたのに、
まさかの。
俺は、睨み付けられていた。
えっ?えっ?
なんで?
...どーした?
すると、天使は、驚くべき台詞を、
俺に投げて寄越した。
「ねえ!!どうして、
中に出してくれなかったの?」
.........
...へっ?
「..やあ、だって..
..ほら...えっと、
お腹がさ..痛くなるんだよ~」
しどろもどろで言い訳する俺を、
暫く睨んでいた智くんは、
不意に表情をふわっと緩めて、
「そうなんだね...
なんか、ちょっと、淋しかったから...」
と笑った。
「女の子が、中に出して!!
っていう気持ちが...分かった..
そんなこと、
できる訳ないのにね~」
そう言いながら、
ふにゃふにゃ笑うけど....。
..全く...ほんとに。
俺は苦笑しつつも、
「智くん、そーいうことは、
こんな時、言っちゃダメだよ...
前の女の子とのこと、次の娘に、
話たりしたらさ~
気を悪くす..///」
すると、彼は、俺の頬をつねりながら、
驚く俺に、当たり前のように言い切った。
「さ・と・し!!
そう呼んでって言ったでしょ!
あとさ...もう、
他の娘と、こんなことしないから...」
と。
見事なまでに潔く言い切ってみせた。
しかも、
感心するくらいの、
超ドヤ顔をして....