第2章 短編集2
友達はほしい。でも、其れ相応に値する人間が居ないのだから。薄っぺらい会話しかしない低脳な奴らの話の輪になんて入ったら此方が馬鹿になる。
スネイプ先生が友達だったら良かったのにな。それなら魔法薬の話を聞いたりで仲良く出来たと思うのに。
「・・・なんだ」
どうやら作業の手を止めて先生をじーっと見ていたらしい。
「んー・・・先生が友達ならちゃんとした内容のある話が出来たのかなって。」
「グリフィンドールみたいな寮では真の友は得られまい・・・」
いつもの様に嫌味を言った先生の顔が少し暗くなった
「何故スリザリンに入らなかった」
「・・・?」
「お前が何故あんな寮に入ったのか聞いている」
最初の質問ではスリザリンに入って欲しかったみたいな口振りだなあ、と思いながら二番目の質問に答えた。
「グリフィンドールもなにも、別に寮なんてどうでもよかったんです。正直組み分け帽子も悩んでました。だから最初に目に入った所でいいやと思いまして。」
「・・・そうか」
「でも、少しだけ後悔してるんです。スリザリンに入っていたらよかったのになって。」
スネイプの手は自分の作業に向いていたが意識はなまえに行っていた
「だってスリザリンだったらスネイプ先生とちゃんとお話出来るじゃないですか。」
「・・・訳が分からん」
「だって先生良い人ですから。私好きですよ、授業中の嫌味も素直に言えば皆を心配してのことに思えるし。グリフィンドールに対する態度も何か有っての事でしょう?」
「・・・ただ出来の悪い生徒が集まっているからだ。」
「良い人は否定しないんですね?」
笑っていたら睨まれてしまった。
「やはり変わり者だな。好きな物も無関心になる物も変わっている・・・」
「私のことよく見てるんですね?」
「グリフィンドールが授業中に言っていただけだ」
「そうですか・・・でもそんなどうでもいい内容で私を覚えていてくれるなんて嬉しいです。」
「・・・・・・・・・。今日の罰則はこれで終わりだ、寮に戻れ。」
「嫌です。寮は息苦しいです」
そう言ったら先生はいつもの様に生徒をいびる顔つきになった