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白昼夢、或いは現か夢遊病。

第1章 短編集


手紙が綺麗に畳まれて机の上に落ちた。


立ち尽くした私の下にある床にパタパタと涙のシミが出来ていく。


本当に、私の事なんかお見通しで気に食わない

食事の事までお見通し。


《勿論、返事イエスだこの自己中男!!心中してやろうと思ってたのに!!》とボタボタ涙が落ちる手紙に殴り書いてクリーチャーに渡した。


「フィニート」



涙で前が見えないにも関わらず、封筒には呪文が見事に当たった。




すると、封筒は溶けていき、机の上にはシルバーリングが置かれた。



涙はボタボタ、ボタボタと止むことを知らない。


「こんな・・・事はね・・・生きてる内にするものなのよ・・・っ!!!レグルス!!」

成績はいいのに重要な事には気づかないなんて





手紙を梟に預けたクリーチャーが部屋に戻ってきて、私の指を見るなり「おめでとうございます」と言った。


「クリーチャー、貴方この事知ってたでしょ!!!」

半分泣いたままで笑うと、申し訳ありませんとクリーチャーが笑った。






クリーチャーとなまえが飛ばした二匹の梟は洞窟に向かっていた。

梟はクリーチャーが渡した瓶の中の血を垂らすと扉が開いた。そして、死体のある水辺へ手紙を投げ入れた。


手紙は水を吸って沈んでいった。その事はあの偉大なるアルバス・ダンブルドアも知る事は無く永遠に其処に存在し続けた。




沈んでいる死体にはなまえと同じ指輪



時々、洞窟には梟が来るという。
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