第1章 短編集
後に彼はヴォルデモートの力に怯んでヴォルデモートの命を受けた死喰い人に殺されたと聞いた
でも、レギュラスがそんな事するとは到底思えなかった。
クリーチャーを問い質しても何も言ってくれなかった。
どうして私を頼ってくれなかったの?
そんなに頼りない?
結局何一つ出来なかった
ごめんね
ごめんね
もしもあの時彼に連絡していたら
もしもあの時話しかけていれば
もしも・・・
今になって後悔の波が押し寄せてくる
16歳の誕生日にレギュラスにもらったハンカチ
ハンカチが涙で重くなって涙が拭えなくなるまで泣いた
ねえ、今この時のためにハンカチをくれたの?
泣き疲れて涙も涸れてベッドで死んだかのように眠って
起きて泣いて・・・そればかりが続いた一週間
流石にこれ以上何も食べなかったら体に毒だとクリーチャーが食事をくれた
レギュラスが死んだというのに、信じられないほどの食欲が出てきて食事に貪りついた
何度も咽せた。レギュラスが見ていたらはしたないと言うだろう。そして口を拭えとナプキンを差し出すだろう。
でも、もう隣にはレギュラスは居ない。
また夜が明けるまで泣いた。
その1ヶ月後、正式にホグワーツを卒業した私はレギュラスの部屋を借りて暮らしていた。
せめてものレギュラスを救えなかった自分への戒めだ。
クリーチャーが珍しく食事を運び以外に部屋に訪れた。どうしたの?と聞くと
「レギュラス様にお手紙を書きたいのですが、私には文字が書けません。なので大変申し訳ないのですが、なまえ様にお手伝いしていただけると・・・」
「いいよ、おいでクリーチャー」
クリーチャーを椅子に座らせようとすると、「そんな・・・クリーチャーめがレギュラス様の椅子になど・・・」と言うものだから「クリーチャーがレグルスの椅子で手紙書いたっていったら、レグルスも喜ぶと思うよ。」と言ったらクリーチャーは大泣きしながら椅子に座った。
内容がすごく簡単なものだったので、今ここで手紙を書いている事も書き足したらどうだと提案した
アルファベット表を机の左側に置いて次はhで・・・次は・・・と指示していく。
やっと出来た手紙を見てにこりと笑ってみるととクリーチャーは涙目になっていた