第1章 短編集
=消えゆく星へ伝言を=
私がレギュラスをレグルスと呼ぶようになったのはホグワーツに入って数週間経ってからだ。
皆と同じ呼び方だったらレギュラスは私を忘れてしまうんじゃないかって思った。
多分、怖かったんだと思う。
最初はなんですか、それって散々馬鹿にされたっけ。
「ねえ、レグルス」
「はい」
「私ね・・・
15歳も後半分弱で終わるとなった時に言った
目を丸くして私の顔を見るレギュラス
今までこんなに驚いた顔、見たこと無かったなあ。
いつも余裕ぶってて私の言動を見透かした様な態度で気にくわなかった。
純血一族のみょうじ家とブラック家は長い付き合いで、よく遊びに行った。ブラック家の奥様も自分の子供の様に可愛がってくれた。
兄のシリウスと弟のレギュラス、そして私は同じ誕生日。レギュラスと私はシリウスの一つ下だ。
でも、純血主義に反発するシリウスへの風当たりが強くなっていって、段々誕生日会は私とレギュラスだけに贈られるようになっていった。
シリウスはグリフィンドールになった。
シリウスが入学した時、ブラック家は今までに見なかった程騒々しかった。元々シリウスは純血主義に反発していたのだから大方予想できていたはずなんだけどなあ。
シリウスの入学から私とレギュラスに対する期待、いや縋る様な態度は日に日に増していく。
そんな中でもレギュラスは私に色んな魔法を見せたりしてブラック家の威圧を忘れさせようとしてくれた。本当に嬉しかった。
そして、私達はホグワーツに入学した。私の頭の上で組み分け帽子がスリザリンと叫んだとき、グリフィンドールの席でシリウスが一瞬寂しそうな顔をしたのは気のせいじゃないと思う。
後にレギュラスの頭の上で組み分け帽子がスリザリンと叫ぶと、私の隣に座ってグリフィンドールの席を睨み、馬鹿にした様な目でフンッと鼻を鳴らした。
シリウスはそれに気が付いた様で、レギュラスを睨むと直ぐに目を反らし他の子と話し始めてしまった