第1章 短編集
「人を殺して魂を物に封じる・・・」
「そう、君の曾お爺さんが怒るのも分かるだろう?」
「ええ・・・先生は何処でこの話を・・・?」
「僕も君と同じさ。ある先生から聞いたんだよ」
「へえ・・・!じゃあ先生は分霊箱についてどう思います?」
「すばらしいと思うね、あんなに美しい魔法はないよ。」
私は先生の話を聞いて目を輝かせていた。人を殺すだけで不死になれるなんて、と。
「私も・・・そう思います」
「ははっ、驚いたなあ。この話をして笑う人は初めてだよ。」
と、言う彼は一つも驚いたと言う表情じゃない。予想していた、とでも言っているかのようだ。
「先生の表情は・・・いつも本当じゃないですよね?」
「君こそ。怯えた表情は本当じゃなかったよね?」
同時にふふっと不気味な笑みをこぼす
先生の目が赤くなった様な気がする
「君は本当に面白い・・・授業の時に思ったよ。僕が禁じられた魔法を見せたとき君だけが笑っていた。特に磔の呪いの時に目が輝いていた。」
僕と同じ臭いがするよ、と先生は笑う
「だって先生の魔法が綺麗なんですもの。」
「・・・修得してみるかい?」
先生から素敵な言葉が零れてきた。これに答えない者が何処に居るだろうか。私は二つ返事ではい、といった。
じゃあ、今度の休みに必要の部屋でと言って寮に戻った。