第4章 私の家はどこだ
カラ松さんに道を教えてもらいながら、辺りをキョロキョロとみる。
「カラ松さん、ここら辺にスーパーとかコンビニとかありますか?」
「ん?あるぞ。寄っていくか?」
「出来れば行きたいです」
今教えてもらわなければ、次探す時に迷子になる自信がある。
OK、とカラ松さんに言われ、やっぱり優しい人だな、と思った。
それから少し歩いて、スーパーについた。
「ちょっと待ってて下さいね」
「そんな急がなくてもいいぞー」
私はカラ松さんをスーパーの外に待っててもらい、アイスのコーナーに向かう。
「そういえば何が好きだろう…?」
お礼として何か買おうと思ったのだが、何が好きか聞いてない。
「じゃあ、パ〇コと雪〇だいふくにしよーっと」
分からなかったから自分の好きなものにした。
え?お礼なのにてきとうだって?知らなーい。
てきとうに選んだ雪実は、すぐにレジで精算し外へ出た。
「お待たせしました!パ〇コと雪〇だいふくどっちがいいですか?」
「俺にくれるのか?」
「道を教えてくれるお礼です。受け取ってください」
「そうか、ありがとう雪実」
……へにゃりと笑うカラ松さんを少し可愛いと思ってしまった。
ここはカッコつけて変なこというんだと思ったのだが幸せそうに言われてこちらの顔も緩む。
「…どうせだから半分こしないか?」
「へ」
「どっちも食べたい」
ダメか?としょぼんとした顔でこっちを見てくる。
そんな顔されてダメとは言えない。
いや、これが赤パーカーだったらダメって言っているだろう。
「いや、いいですけど」
「ホントか!」
…アイスで喜びすぎでしょ。成人してるんだよね?
「じゃあ、アイス食べながら行きましょうか」
「ふぁあ、むぁかしぇておひてくへ」
さっそくアイスを食べながら喋るカラ松にくすりと笑う。
一緒にアイスを食べつつのんびりと家へと向かった。