第4章 私の家はどこだ
結局、チビ太って誰だよ。
公園にいたおそ松と兄弟、いや双子なのだろう。
「人違いです。カラ松さんであってます?」
「イエース!俺は松野家に生まれし次男、松野カラ松。俺達六つ子なんだぜ~?イカスだろ~?」
「いや、そこまで聞いてないですけど……ん?」
六つ子?おそ松?なんかそんなアニメあったような…。
「あ!!!六つ子がニートになったアニメ!!!!」
「俺達のこと知っているのか?girl?」
「いえ、一方的に知っているだけです」
「そうか!」
ちょろいなこの人。
え、じゃあ私はなんでここにいるんだろう。アニメの世界にきたってこと?
「girlはどこまで行きたいんだ?」
考えこもうとした時、カラ松さんから声をかけられる。
「へ?教えてくれるんですか」
「もちろんだぜ~?迷子の子猫ちゃんを放っておけないからな」
カラ松さん、喋り方変だけど良い人っぽいな。謎のポーズ決めてるけど。
「ここまで行きたいんですけど」
そう言いつつ携帯で地図をみせる。
「すぐそこだな!それくらいなら送っていこう!」
「いいんですか?」
「オフコース!」
「…ありがとうございます!」
「ところで名前、なんていうんだ?」
歩きながらカラ松さんにそうきかれた。名前言ってなかったみたいだ。
「春川雪実といいます」
「子猫ちゃんは雪実っていうのか!いい名前だな!!」
……girlか子猫ちゃんか統一しろよ。いや、どっちも呼ばれたくないけど。