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短編集〜猫達の茶番劇〜

第1章 惚れ薬


そんな反応をよそに、ホタルは続ける。
「……奴隷の言うことを、何故私が聞かなければいけない?するわけがないだろう。」
ホタルのその言葉に、二人が露骨にショックな顔をする。
尚も土下座をし、懇願する。
「お願いします!ホタル様!何でも致します!」
「俺達を、なぶって下さい!」
この二人は、完全にドMに目覚めてしまったらしい。
ホタルはニヤリと笑うと、鞭を持つ手に力を込める。
「……仕方がない。今はギャラリーも居るからな………特別だ。」
そう言って鞭を振るう。
傷つけられた体に、また新しい傷ができる。
鞭の乾いた音が響く中、二人だけは嬉しそうに打たれ続ける。
「う゛っ!あぁ……もっと………もっと叩いて下さい!あ゛う゛っ!」
「はぁ゛………もっと………俺らをいたぶって下さいぃっ!」
こんな光景を見るのは、元々がS気質のアヤとマコ以外はもう耐えられない。
二人も口では嬉しがってはいるが、滴り落ちる血、古傷に塩を塗り込むような仕打ちに、流石に顔が苦痛で歪む。
アヤカが制止しようとした、その時。
バシィンッと特大の音が鳴り響いた。
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