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短編集〜猫達の茶番劇〜

第2章 過去話 アヤカ


「私の家族です。」
驚く屋台の店主に、レイアは笑った。
「先生、その人、誰………ですか?」
「私の知り合いです。」
「ちょっ………ちょっとレイア……。」
弱ったように頭をかく店主。
「この料理を作ってくれた人ですよ。美味しいんですから、熱々なうちに食べて下さい。」
レイアの隣に座って、ラーメンを食べ始めるアヤカ。
「美味しいですか?」
頷く事も出来ないくらい頬張っている。
食べ物らしい食べ物など殆ど口にしたことなどない。たけどこれは、口の中をするすると滑らかに通り抜ける。
幸せそうに食べ続ける少女を、大人二人は優しく見つめていた。



それから、あたしは、先生と旅を続けた。色々なことを学び、教わった。楽しくて、幸せだった。

でも、いつの間にか、


先生は居なくなっていた。


探したけれど、何処に居るのか、分からない。

もう、先生と会うことは諦めてる。

だけど、



いつか会えたらいいのに………。



そんな思いでいる。
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