第9章 夏休み
そんなこんなで、無事松野家に到着。
「お邪魔しまーす。…あれ?おじさんとおばさんは?」
居間に入って、ご両親がいないことに気付く。もう夕方なんだけど…。
「ああ…母さんは買い物、父さんは残業で遅くなるって言ってた」
イッチーの説明に「そうなんだ」と頷く。あれ、急に緊張してきた…友達の家にすら泊まったことないのに、捉えようによっては彼氏の家にお泊まりなんだもん。それに同学年の男の子だらけってシチュエーションからすでにいろいろアカン…アカンですよこれは…!
「どうする?母さんが帰ってこないことには夕飯は食べられないし」
「トランプでもして時間を潰すか?」
「いいねそれ!うちゲーム類だけはたくさんあるし!」
「鈴もそれでいいー?」
あれよあれよという間に話がまとまったようで、ジュッシーが確認をしてくる。
「も、もちろんいいよ!」
「よっし、それじゃあ二階に行くかー!」
遊んでいれば、気にならなくなる…よね?