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【おそ松さん】哀色ハルジオン

第9章 夏休み





そんなこんなで、夏休み突入から一週間ほど経ったある日。


松野ブラザーズと私は、快晴の下近所の河原にバーベキューをしにやってきました!


…のだけど。


「あっ!そのお肉僕が食べようと思って取っておいたのにー!」


「へっへーん、知るかっつーの。俺の前にあったのが悪い!」


「ほんとに仲いいねー」


トッティと揉めているおそ松くんを微笑ましく思いながら、私は焼き上がったばかりのとうもろこしをかじる。


この些細な兄弟ゲンカ?はもうすっかり見慣れてしまい、私は数歩離れたところで観察するだけ。ほら、ケンカするほど仲がいいってやつだよ、うん。


それにしてもこのトウモロコシ、甘くておいしい!


「鈴ーっ!魚!魚泳いでるよー!」


「えっ!どこどこ」


手招いてるジュッシーの元に駆け寄る。一緒に川の中を覗き込むと、小さな魚が数匹泳いでるのが見えた。


「よく見つけたね、ジュッシー!」


「あはは!あっちにもっとでかいのもいたよ!」


「マジすかマジすか!私も見たい!」


「いいっすよ、移動しやしょうー!」


ウキウキ気分で立ち上がると、ふいにポンと肩を叩かれた。


振り向くと、そこには若干イラッとしているイッチーが。


「どうしたのイッチー」


「あれ止めてくれない?このままだとチョロ松兄さんの堪忍袋の緒が切れそうなんだ」


そう言って指差す先には、いつの間にか大喧嘩に発展しているおそ松くんとトッティ、それから恐らく止めようとして巻き込まれたのであろう、ボロボロになったカーくんがダウンしていた。


すぐ横では、我関せずといった様子でもくもくと野菜を食べているチョロりんがいる。でもよく見れば額に青筋が浮かんでおり、いつブチギレてもおかしくない状況…


私はジュッシーと顔を見合わせ、力強く頷き合う。


ちょっと難易度が高いけど、ただでさえ怒ると6つ子一怖いと謳われるチョロりんが本気で怒るとそれこそ手がつけられないし、仕方ない!


「わ、私に任せて!ジュッシー、援護よろしく!」


「サー、イエッサー!」






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