• テキストサイズ

【おそ松さん】哀色ハルジオン

第5章 交錯





「…食べるよ。ちょっと観察してただけ」


「あ…」


短いため息をついた後、一松くんは箸で玉子焼きを掴み、口に運んだ。


ど、ドキドキする。おそ松くんに渡す時もドキドキしたけど、実際に食べてる姿は見なかったから、緊張がダイレクトに伝わってくるなぁ…。


もぐもぐ…と何度か咀嚼して、飲み込む。ここまで相変わらずの無表情。な、何かリアクション…リアクションプリーズ…!


「………甘い」


「へ?」


「甘すぎ。砂糖の塊。ところどころ生、焼けてない。…感想以上」


ガーーーンッ!!


「て、手厳しいです、一松様…」


「だからなんで様づけ?…あと、別にまずいとは言ってないだろ」


「え…でも言い方に悪意を感じました…」


「っ…た、玉子焼きは甘い派だから嫌いじゃない…ただ、もう少ししっかり焼いて欲しかっただけ…分かった?」


「!うん!よかった、おいしかったんだね!」


「そこまでは……ああもう、他のも食べる」


「どうぞどうぞっ」


/ 236ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp