第4章 募る想い
「な、なぁ3人とも
「ちょうどよかった、来てくれて助かったよ。全部のクラス回るの正直めんどうだからね。さ、早く帰ろう」
またもやチョロ松に台詞を遮られる。こいつ俺になんの恨みがあるんだよ…
「あ、そのことなんだけど。僕女の子に誘われちゃったから、4人で先に帰っててくれない?」
「うわ、トド松お前もう彼女作ったわけ?抜け目ないなぁ」
「違うよ、彼女じゃないってば。…まだ、ね」
「あー、トド松が真っ黒ー!」
「我ながら末恐ろしい弟だな…」
…あのー、なーんかお兄ちゃん差し置いて勝手に盛り上がってない?お前ら。すっげームカつくわぁー。
「おい、いいから俺の話聞けっつーの!」
「え?何、おそ松兄さんなんか喋ってたっけ?」
チョロ松…!ここに来てすっとぼけやがって…!
「どうしたんだ兄さん。話があるなら聞くぞ」
「僕もーっ!」
「なるべく手短におなしゃーす」
トド松の態度は気に食わねぇけど、今度こそ!
「俺、彼女できた!!」
「「「…………」」」
しーん…
…え、ちょっと何よその反応。驚くなりなんなりしてくれよ。寂しくてお兄ちゃん泣いちゃうよ?
「じゃあ僕もう行くね。夕飯までには帰ってくるから」
「「「いってらっしゃーい」」」
「っておぉいッ!完全無視!?ちょ、お前ら!」
俺がつっこむと、4人が一斉に振り向く。全員真顔。無個性やめろ。
「だからさ…さっきも言ったでしょ?」
「「「「寝言は寝て言え(威圧感)」」」」
「違うっつってんだろうがーッ!!」