第3章 雨ドキドキ晴れ (十四松)
「兄さんが言ってたんだ!抱き合うとあったかいって!どう?あったかい?」
彼女の体はとても小さく、冷え切っていた。
「あ、あったかいです///でも恥ずかしいです///」
顔を覗き込むと真っ赤になった〇〇〇。
かわいいーーーーーーー!!!!!!
もぅだめ、すきだ。やばい。
ぎゅーっと抱きしめ。「やばっ!好きになっちゃったかも!」あははっと笑う。
訳がわからなかったのか、「え?!」っと驚き上を見上げた〇〇〇。
そんな姿もかわいくて、「だめ?」くびを傾ける。「え?あ。。。私なんかをですか・・・?」
「なんかなんて言わないで!すきになっちゃったんだも-ん」
ぎゅーっと抱きしめ頭をすりすりとなすりつけた。
「お、お友達から・・・・お願いします。」真っ赤になりながらぎゅっと抱きしめ返される。
なにこれめっちゃうれしいんだけど!!!運命の出会いってやつ?!
えへへ、と二人で笑い合って、色々な話をした。僕の兄弟の話とか、いつもしていることとか、ニートだということとか。でも〇〇〇は楽しそうに聞いてくれた。
何分経ったのだろうか、いつの間にか雨はやみ、光がさした。
「あ、十四松さん。雨あがりましたよ!」
いつの間にか後ろから抱きしめる形になっていた腕の中の〇〇〇は袖をぐいっと引っ張り、空を指さす。
それはお別れの合図。
「僕もうちょっとこうしてたかったなー。」残念そうに、〇〇〇を開放する。
するりと抜けた彼女は前を向き直し、抱きしめてくれた。
「ま、また今度会ったときにでも///」真っ赤になり、すぐに離す。
でもすごくうれしくなりもう一度抱きしめ返す。
「また今度!!絶対にだよーーー!!!」ぎゅーっと抱きしめ、約束を交わす。
「はい」と小さく彼女が腕の中で微笑めば、ちゅっと小さいリップ音。
あ、しちゃった。
「ごめん!!かわいくてつい!!!!!」ばっと十四松が離れ手を左右にふる。彼女はうつむいてしまった。