第3章 雨ドキドキ晴れ (十四松)
雨ドキドキ晴れ
僕十四松!今日も元気に川で水泳!
野球?一松兄さんが朝に素振り手伝ってくれたから夕方までは泳ぐんだー!
ぽつり、ぽつり。
雨が降ってきたみたいだけど気にしない!だってもう濡れてるからね!
気にせずバシャバシャ泳ぐ。橋の下を泳いで通ったっ瞬間、視界に女の子が映った。
ん?
気になって戻ってみると女の子は雨に濡れたらしく、雨宿りをしていた。
ザバーっと川から上がると女の子はびっくりして「わっ!!!!」と声をあげた。
「あはは、ごめん。びっくりした?僕十四松!君は何してるの?」
「わ、私は雨宿りを・・・。じゅ、十四松さんは何をしてたの?」
「僕?水泳!」
「水泳?!こんな雨の中を?!」
「うん」
「へぇ・・・寒くないですか?」
季節は4月。まだ水泳には寒い時期だった。でも僕は別に寒くないので、
「んーー?ぜんっっぜん!!!」と答えた。
「ふふ、すごい元気ですね。」ふふふとかわいい笑い方をする少女。
かわいい!!!
「きみ、なまえは?」近くに寄りたくなってパタパタと寄っていくと
「私は・・・くしゅん。」と女の子はくしゃみをした。
「大丈夫?!!!さむい???」真正面まで寄って顔を覗き込む。
わぁ!!!!近くで見るとさらにかわいい!!!
少し顔が熱くなる。なんだこれ?
「わ、ち、近いよ十四松くん!」ぎゅっと両手で押し戻しながら女の子は自己紹介をした。「私は〇〇〇。よろしくね、十四松くん」にこりと笑う女の子。
めっちゃかわいい!!!!!う〝――――。仲良くなりたいーーーーー。
「よろしくっっ!!!」長い袖から手をだし握手をぶんぶんと上下にした。
その手はとても冷たく、冷え切っているようだった。
「〇〇〇ちゃん寒そう。お手手冷たいね。」
「そうだね。冷えちゃった。」ふふ、と笑いながら手をこすり合わせる。
んーーーー何かいい考えは????口元に袖を持っていき、ネコ目になりながら考える。
!!!!
「そうだ!!!僕があっためてあげるっっ!!!」
ぱっと〇〇〇の手を取り、引き寄せ抱きしめる。
「えっ!!!!????あ???!!!え???」
〇〇〇はびっくりしてパニックを起こした。