第1章 始まりは突然に
彼はいつも輝いていた。
彼の周りにはたくさんの人が集まっていく。
私もその中の一人。
「及川くん。私、夢の中だけでも及川くんの事独り占め出来て良かった……」
「俺も、雪乃の気持ちが聞けて良かった」
やっと彼の顔を見る事が出来た。
彼はまっすぐに、とても優しい目で私を見つめてくれていた。
なんだかとても恥ずかしくなって……
「雪乃顔真っ赤! タコさんみたいだぞ♪」
そう指摘され、更に顔が熱を増す。
「夢なら覚めなきゃいいのに……」
「そうだね。雪乃と、もっとこうしていたい……」
「!!!!??」