第4章 はじめての気持ち
「と……おる……」
「へへ、我慢できなかった♪」
「もぅ……」
私たちはもう一度口づけて、手を繋ぎ帰宅した。
帰り道、徹はずっとバレーの事を話していた。
たまに、岩泉君が怖いだとか酷いだとか言っていたけど……やっぱりお互いを信頼しあっているんだなと思えた。
「雪乃、楽しそう♪」
「うん、凄く楽しいよ♪ それに幸せ♪」
「俺も♪ 女の子と一緒にいて、こんなに楽しいと思ったの初めてだよ♪」
「え!? 嘘だぁ!??」
「いや、本当だよ! だって……、心から好きだって思ったのも、独り占めしたいって思ったのも、一緒に帰りたいって俺から言ったのも、ちゃんと告白したのも、岩ちゃんと喋ってんの見て妬いたのも……雪乃が初めてだよ♪」
徹の顔がどんどん近づいてくる。
「んっ……」
「こうやって、キスしたいって思うのもね♪」
「//////」
こんな道端でキスしてくるなんて、心臓がいくらあっても足りない。
「がっ、外国でもないのに……こんなとこで……きっ、キス……なんて////」
「いや……だった……?」
そんな、小動物みたいな目で見られたら……
「いや……では、ないけど……」
いやなんて言えないよ……。