第5章 草という里
「・・・ブッ。角都・・・プ・・・・クク・・・テメエそら文字通り野放しってヤツだぜ?ブフッ、フ・・・・は・・・ハハハハハッ!いや、デイダラ、食われて来いや。骨は拾ってやっからよ、気が向いたらな?」
バカ笑いしたサソリにデイダラは恐ろしく渋い顔をした。
「止めろ。アンタに骨なんか拾われたら成仏出来ねえよ。死んだオイラにまでアヤつける気か、うん?てかそんときゃ絶対化けて出るぞ?アジトごとブッ飛ばしてやるから覚悟しやがれ?うん?お人形ともども粉っごなにしてやるからな!?」
「・・・・俺が聞くのも何だろうが、何でそんなに金が要るんだ?」
椅子の背に片肘を預けて、角都がじっとデイダラを見た。
「俺が言うのも重ねて何だが、お前がこうも金に執着するのも珍しい。借財でもつくったか?」
「何で俺が借金なんかすんだよ?人見て物言え、バカ」
「いちいちバカバカ言うな。幼稚な。じゃ何でそんなに金が要る?」
「うるせえな。アンタにゃ関係ねえだろ」
「金が絡んだ事で俺に関係ない事などこの世にひとつもない。俺に迷惑をかけない範囲で話してみろ」
「・・・・何ソレ?ただ聞きてえだけ?」
「他にどうとるつもりだ?くれぐれも都合よく解釈するなよ?」
「・・・・・・・」
「爆発バカのテメエが金が要るってこたァ資金調達か?いや、そんくれェ手前で稼いでんだろ?女か?」
サソリの言葉にデイダラはアッケラカンと首を振る。
「そんな面倒くせえもんに入れあげてる暇なんざねえよ。どいつもこいつも下んねえ事ばっか言うな。暁終わってんじゃねえか?うん?」
「メンバーにお前や飛段がいる段階で終わっていると言えるな」
「始まってねんじゃねえのか、そもそもよ」
「あまり考えたくはないが、そう言えなくもない」