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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第51章 Historia-そして物語は完結する。-




一護は刀を構えてユーハバッハに接近する。



「無駄だ!!」



斬月が弾かれ、一護の手から離れる。取りに戻ろうと引き返した一護を黒い影が覆う。



「がはッ、はッ」



「終わりだ。現世も尸魂界も。
我が力の前に形を失い、一つになる!!」



「(やっぱり終解を使うしかもう手はないのか…?けど使えば私だけが生き残る。私だけがまた…生き延びてしまう。)」



仲間の死が甦り、ギュッと目を瞑る。



その時、ユーハバッハの体を一本の矢が貫いた。



「──何だこれは」



その矢を放った人物は…。



「石田…!?」



「今だ黒崎!!」



「一瞬…私の力を止めたから何だ!!!」



「(駄目だ、間に合わない───)」



「諦めるな!!」



「!!」



「まだ全て終わったわけじゃない!だから諦めるのは早い!!」



「…仁科さん」



「それに…ほんの一瞬の隙が希望に繋がったよ、雨竜くん」



口角を上げて笑う。



「さぁユーハバッハ…お前の敗けだ」



あの日から随分と運命を歩んできた



ここまで…幾つの刻を巡っただろう



「ようやく…約束を果たせそうだ」



空を見上げた梨央の顔はどこか切なげだった。そして一護はユーハバッハを斬った───。



「道は閉ざされたぞ一護。恐怖無き世界への道が。現世も尸魂界も虚圏も一つになるべきだ。生と死は混ざり合い、一つになるべきだったのだ。だがそれも最早叶わぬ。お前のお陰でな一護!!!」



「!!!」



最後の力を振り絞ってユーハバッハは半分消えかけている手を一護の首に伸ばす。



「黒崎!!」



雨竜が叫ぶ。一護の首にユーハバッハの手が触れようとした、その瞬間…。



パァアアア…



「!?」



「何だ!?」



一護が身に離さず持ち歩いていた勾玉が危険を察知したかのように青い光を帯びて眩い輝きを放つ。



「(梨央がくれた勾玉───!!)」



「それを何処で手に入れた!?」



「!?」



ユーハバッハは激しい動揺を見せる。



「最後の最後で油断したな」



驚いた顔で声の主に目を遣る。



「貴様か…仁科梨央!!!」



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