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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第46章 Zero-零を受け継ぐ者たち-




すると詩調はわざとらしく琉生に言った。



「あら御影、汗だくね。
せっかくの美形が台無しよ?」



嫌味を込めた顔で笑う。



「汗も流れるイイ男って言うじゃないスか」



「勝手に都合よく置き換えてんじゃないわよ」



詩調は小さく舌打ちをした。



「このウザメン」



「ウザメン!?何それ!?」



「…簡単に通らせてんじゃないわよ」



「零番隊第五席、一色詩調」



ユーハバッハは詩調を見上げる。



傍にいるハッシュヴァルトも無言で見ている。



「“久しいな”」



ニヤリと笑うユーハバッハに詩調は思いきり不機嫌そうに顔を歪めて睨み付けた。



「其処を通して貰う」



「誰も通さないわ、絶対に。」



その声はとても冷たかった。



「招かれてもいないのにこの霊王宮に立ち入るなんて山本元気柳斎を斃して余程、血迷ったと見えるわ」



詩調は腰に差してある鞘から刀を引き抜く。



「一色詩調」



ユーハバッハは詩調の名を呼ぶ。



「本来なら貴様は此方側に居る筈だった」



「………………」



「救われたな、“あの少年”に」



悲しそうに目を伏せる詩調だが、ユーハバッハに顔を向け、殺伐とした声で言った。



「帰りなさい。
ここはあんたが来ていいような場所じゃない」



互いに無言を貫き通す。



ユーハバッハはその忠告を無視し、階段を登り始めた。



一歩…また一歩…。



そして詩調の横を通り過ぎた。



「不届き」



その瞬間、無数の氷の刃が現れ、ユーハバッハを取り囲み、一斉に放たれた。



「隊長は殺させない」



だがその刃はユーハバッハに届く事無く、停止した。



「!?」



詩調は驚いた表情を浮かべる。



「(何?今アイツは躱してない。
何で刃がアイツに当たらないの!?)」



「『不届き』ってのは、どっちゅのことらか」



「!」



「あんたたちゅの方がじゅっと不届きらよ」



ユーハバッハの影から敵が現れた。



「その証拠にほれ、あんたたちゅの攻撃は、どれもこれもぐにゃんぐにゃんに曲がっちゃって陛下に全然届かないらろ」



星十字騎士団



“W”



“紆余曲折(ザ・ワインド)”



ニャンゾル・ワイゾル



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