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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第4章 書類配りII




「(嫌なことを思い出す…)」



ぐっと顔をしかめる。



「(私の犠牲が誰かを傷つける?)」



「どうした?」



「いえ…何でもありません」



私の犠牲はただの自己満足なのか?



誰かを救いたいというだけの達成感がほしくて、私は人の命を救っているのか?



「(違う。そんなもので心が満たされるなら、それこそただの自己満足だ。)」



流歌は自分の言葉を否定した。



「今回の件は仲間も承諾済みです。私が受ける仕打ちには一切の手助けは無用だと伝えました」



「それで…その約束は守られているのか?兄の仲間は個性派揃いだろう」



「まァ…若干二名は危うかったです。でもそれ以上は関わりはないと思います。彼らは約束を守る人達ですから」



「…兄は変わらぬな」



「そうですか?」



「(自分を犠牲にして戦っている所は、何も変わっていない…)」



白哉は笑みを浮かべている流歌をじっと見つめる。だがこれ以上は何を言っても無駄だと判断したのか、聞くことをやめ、流歌に書類を差し出す。



「ありがとうございます」



それを受け取る流歌。



「して…梨央よ」



「はい?」



ゴゴゴッと白哉から黒いオーラが溢れ出す。



「!?」



流歌は顔をヒクつかせ、一歩後ろに後ずさる。



「まさか今回の騒動…面白がってるわけではあるまいな?」



「め、滅相もございません!!」



咄嗟に嘘を吐く。



「……………」



必死に否定するも疑惑の目を向ける白哉の眼差しに堪えられず、慌てて話題を変えた。



「そ、そうだ隊長!」



「何だ」



「阿散井恋次なんですが…どうか彼を責めないであげてください」



「奴は兄を…」



「わかってます。ですが今の状況じゃ仕方ありません。彼が私を責める気持ちも理解できます。でも私はその気持ちを分かち合うことはできません」



「……………」



「彼女の舞台に幕を下ろさなければ、次々と操り人形が暴走します。だからもう少しだけ時間が必要なんです」



「…兄がそう言うなら恋次への罰は取り下げよう」



「ありがとうございます」



流歌は頭を下げ、執務室を出た。


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