第45章 Neglecti-気づかないふり-

少女の名はキャンディズ・キャットニップ。



星十字騎士団の一人だ。



彼女は手に集めた光を撃とうとするが瞬歩で消えた一護に腕を掴まれ、勢いよく投げ飛ばされて壁に激突する。



それに続いて三人も同時に攻撃を仕掛けるが一護は身軽に躱す。そしてキャンディと同じように三人も投げ飛ばした。



「何こいつ」



「油断しちゃいましたぁ…」



「油断じゃねー。妥当だろ。こいつァ黒崎一護だ。このくらいやってもらわなきゃ困るぜ」



「！黒崎一護…！」



「特記戦力筆頭────……！」



ジジとミニーの目の色が一瞬で変わった。



「うるっせええエ─────ッ!!!!」



キャンディが怒りを爆発させる。



「特記戦力!?黒崎一護!?知るかそんなモン！ただ…あたしを埃まみれにした事だけは…絶ッ対に許さねえッ!?毎日みんなより何時間早く起きて髪巻いてると思ってんだクソが────!!!」



「わ────こわァい」



「怒るとこそこかよ」



それから四人は攻撃を続けるが一護は余裕な笑みを浮かべていた。



◇◆◇



「来たか、黒崎一護。
そして…破壊の女王よ」



変わり果てた尸魂界がその眼に映る。



「始めるぞ。
ハッシュヴァルト、雨竜」



「………………」



「貴様もだ」



名も亡き人形に視線を向ける。



「役に立て。
でなければ貴様は用済みだ」



「はい…陛下のお役に立つ為にこの身を拾って頂きました。必ず、陛下のご期待に添えてみせます」



「貴様のような奴は光ある場所では生きられん。自分の無能さを理解せよ。貴様は私の役に立つ事だけを考えて生きれば良いのだ」



「…仰せのままに…我が陛下」



胸に手を添えて頭を下げた。



「鍵を」



「はい」



ハッシュヴァルトは剣を空に向けて掲げる。



「感謝しよう。
我々を光の下へと導いてくれた者に」



◇◆◇



「くそっ…くそっ…くそがあアアアアア!!!」



一護の放った剣によって左腕を失ったキャンディ。



「ジジ!!!」



「ほーい」



「治せ!!」



「え！いいのッ!?」



「バカか!!嬉しそーにすんな!!血ィ使わないで治すんだよ！このくらいならできンだろ！」



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