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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第45章 Neglecti-気づかないふり-




気付かないふりをした



気付いてしまえば



もう 彼の味方ではいられなくなると



思ってしまったからだ



彼の斬魄刀を初めて見た時



妙な違和感を覚えた



その違和感が何を意味するのか



その時はまだ何も知らずにいた



けど 彼の斬魄刀を間近で見る内に



ある違和感が疑惑に変わり始めた



“私はこの斬魄刀を前から知っている気がする”と…。



そして疑惑は確信になった



彼の持つ斬魄刀『斬月』は…



あの男だ─────と…。



信じたくなかった



何度も違うと否定したこともある



けれど どんなに否定しても



現実は変わらない



“あの瞬間”



月島に斬りかかろうとした彼を



鉄パイプで防ぎ止めた時



彼の刀に触れた“あの瞬間”



もう…“気付かないふり”はやめようと思った



斬月は…母を殺した犯人で



私がこの世で最も憎み続ける



若き日のユーハバッハであると



確信してしまったのだ



彼の斬魄刀を見るたびに



思い出すのはあの男の面影



だから私は彼の斬魄刀が苦手だった



たとえ稽古と云えど



彼と刀を交えて戦うことは避けた



まるであの男と戦っているみたいで



吐き気がしたからだ



斬月の正体がユーハバッハだと知って



私の中で複雑な思いがあった



“味方で居続けること”



本当にそれが正しいのか



すごく思い悩んだ



最初は味方でいることを拒んだ



あの男が昔、母様に何をしたのか



今でも思い出すだけで



怒りが込み上げる



私はあの男を許さない



だから滅却師の血を引く彼のことも



友達と言っておきながら



心のどこかできっと赦せないでいた



だから…距離を置いて離れよう



そう、思っていた…。



でも私は彼の味方でいることを決めた



ユーハバッハなんか関係ない



彼は私の大切な友達だ



その友達を裏切ることはできない



母様とも約束をしたんだ



“絶対に友達は見捨てない”って。



だから私は黒崎一護の友達でいることを



やめたりしない、絶対に。



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