第44章 Rex-斬月の秘密-
「『黎明殿』が断崖に建ってる理由がコレだ。この水の全てが無ければ卍解は打ち直せない。そして心しろ黒崎、お前はココでお前の斬魄刀───『斬月』に別れを告げるコトになる」
そこで一区切りを付け、蒼生が言う。
「じゃあ準備に取り掛かれ」
蒼生の合図にしたりは頷いた。
「ハイハーイ、用意はいいかな!親衛隊諸君!!この愚民の為に働いちゃってちょうだいなっ♪」
「Σ愚民!?」
「「「はぁ────い♡」」」
ジュパッと空高く現れた五人組の少女達は華麗に着地した。
「親衛隊参上!!!」
「可愛い子達でしょ☆モデルみたいでしょ☆小生のようにプリティーでグラマラスでしょ〜☆」
「ぷりてぃー…ぐらまらす…」
一護は残念な目でしたりを見た。
「おい…」
蒼生は浅打に目を向ける。
「…何ボーッと見てんだよ…。
お前も来るんだよ“浅打”」
親衛隊の少女達が浅打を打ち直す準備を開始する。
「まずは壱迦ちゃ〜ん」
「よっしゃッ!!」
壱迦は口から炎を吹き出す。
「次は仁架ちゃーん」
「いやですわ…面倒ですわ…またこんな面倒なことに巻き込まれるなんて…最悪の人生ですわ…」
「面倒でも愚民の為に働いて下さいな!!」
「おいその愚民ってのやめ…」
「次、燦華ちゃ〜ん!」
「(この野郎…!!)」
「巻き込まれるって仁架さん!
お仕事じゃないスかお仕事!」
「燦華ちゃんの言う通り!可愛いからって特別扱いはしません!さてさて!お次は詩歌ちゃーん!」
「い〜〜〜よッと!ほいさっとォ!
つかまえたァ!!」
「最後は乙果ちゃ〜ん!」
乙果はバキッと歯を折ると掌の中でギュッギュッと握り、歯の形を変え、金槌のようなモノが仕上がった。
「さて始めるか」
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