• テキストサイズ

✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第36章 Orbis-交わる世界-




「…瓦礫の生き埋めにはなりたくないな」



チン、と音がして扉が開く。



「さて…行きますか」



一つの扉の前で立ち止まると持っていた黒いカードキーを差し込む。



「お、開いた」



中に入ると何故か大穴が空いていた。



「さっきの爆発か?」



穴の奥に見える屋上には見覚えのある人影を発見する。



「あれは…」



梨央は懐かしむように笑った。



「少しは成長したみたいだな」



そして視線を外して戦っている二人の男を見る。



「!」



何で銀城と月島が刃を交えている?



「今はどうでもいいか」



まずは戦いを中断させなければ



「お、コレ使える」



近くに立て掛けてある太くて頑丈そうな鉄パイプを手にする。空中では銀城、地上では月島が対峙していた。



「!」



だが月島の背後に忍び寄る人物を見て呆れる様に溜息を吐く。



「何やってんだよ」



頭に血でも昇ってんのか?



冷静を失ってるせいで



全ての行動に隙ができている



あれじゃ自分から



“殺してください”って言ってるようなものだ



「はぁ…少しは成長したかと思ったが…」



仕方ない 彼を冷静にさせるか



月島の背後に忍び寄り、一護は剣を振り下ろした。



ガキィン!!



「「「!!!」」」



金属音がその場に響き渡る。



一護が振り下ろした剣を防ぎ止めたのは背後を振り向いた月島…ではなく、一護と月島の間に飛び込んだ梨央だった。



「頭に血を逆上せ過ぎだ」



真剣な表情で一護の剣を鉄パイプで受け止めている。



「剣を下ろせ」



「梨央……!?」



もう会えないと思っていた人物が突然目の前に飛び込んで来て驚いた表情を浮かべる一護。その眼は大きく見開かれている。



「一先ず落ち着け」



「オマエ何で…!!」



「いっちー」



「!」



「剣を下ろして」



「………………」



優しさを含んだ声に一護は次第に落ち着きを取り戻し、梨央の鉄パイプで防がれている剣をゆっくりと下ろした。



「悪い…」



顔をしかめて申し訳なさそうに謝る。



.
/ 900ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp