• テキストサイズ

✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第31章 ホウギョク ト ヒミツ




「あんたもあたし達にとって“大事な友達”だよ」



「!」



「だから…そんな奴に絶対に負けんな」



ああ やっぱり



彼は良い友達を持ったな



「うん、負けないよ」



この戦いを終わらせるために



全力を尽くす─────。



藍染に向き直って息を吸い込む。



そして力強く、声を張って叫んだ。



「───行け!!!」



それを合図にたつき達は走り出した。



そうだ



それでいい



私が藍染を食い止めてるあいだに



少しでも遠くに逃げろ



キミ達は死ぬべきじゃない



絶対に死んじゃダメなんだ



いっちーの泣き顔も



織姫ちゃんの泣き顔も



見たくないから…



だから私は私の仕事をする



彼が笑顔でいられるように



彼女が笑顔でいられるように



みんなが幸せでいられるように



この命を犠牲にしてでも



絶対に護り抜く──────。



「彼等を逃がして自分だけ残るとは賢明な判断だ、仁科隊長。だが鼠が数匹居たところで何の役にも立ちはしない。精々君を守る盾になるくらいだろう、彼等の使い道は」



「…隊長か…久々に呼ばれたな。けど…慕ってもいないくせにそう呼ぶなよ、腹立たしい。それと…人を人とは思わないキミに彼等を侮辱されたくない」



ギロッと藍染を睨み付ける。



「私の大事な友達は殺させない」



「本当に君は異常な存在だ。
いや───“異形なモノ”と云った方が良い」



「………………」



「…只今戻りました、藍染隊長」



「!」



何で彼から乱菊さんの霊圧を感じる?



「…戻ったか。彼女はどうした?」



「殺しました」



「っ…………!」



こいつ今なんて…



乱菊さんを殺した…?



「───確かに霊圧は消えている」



真意を探る為に市丸を凝視するが、その表情からは何も読み取れない。梨央は小さく舌打ちをした。



「…驚いたな、君はもう少し彼女に何かしらの情が有るものと思っていたが」



「情ですか。あらしませんよ、そないなもん。最初にお会いした時に言いましたやろ。僕は蛇や。肌は冷い、情は無い。舌先で獲物捜して這い回って気に入った奴をまる呑みにする。そういう生き物や」



.
/ 900ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp