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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第2章 悪夢のはじまり




応接室のドアを開けると、霙の鼻を美味しそうな匂いが掠める。



「おっはよー!いい匂いー!」



「おはよう」



「ご飯♪ご飯♪」



「見てよ雅クン…。マジで今日の朝食、霙チャンの嗅覚が働いたっスよ」



「見事に的中したね」



「?どうかした?」



「何でもないっス!」



琉生の驚いた顔を見て梨央は不思議そうな表情で首を傾げた。



「梨央ちゃんのご飯久々〜♪」



「衰えてないといいんだけど」



「見栄えもプロ以上だな」



「やだ褒めてくれて嬉しいお兄ちゃん」



「お兄ちゃん言うな。」



平然と言い返し、それぞれが席に着く。



「どれくらい?」



「“いつもの”よろしくマスター!」



「マスターじゃないけど了解」



霙専用の大きな茶碗に熱々の白米をこれでもかと云う高さまで盛りつける。



「ちょ…さすがに崩れるっスよ」



「バランス取ってるから大丈夫」



「それにしてもホントよく食うな」



「ご飯がタワーみたいになってる…」



「霙は育ち盛りだからね!」



「育ち盛りにしては大盛りだなオイ」



ペタペタとしゃもじで白米を装い、タワー並みの高さを見て全員が呆気に取られる。



「霙の胃袋はブラックホールだからね!何でも吸収するから何杯でもいける!」



「それにしてもやっぱ盛り過ぎじゃ…」



「るーたんは分かってないなー。白米の味を知り尽くしてるからこそ、究極の白米を求めて霙は食べ続けるんだよ」



「へぇー…」



ちょっと意味が分からない琉生であった。



「随分と霊圧が乱れてたな」



「!」



「ま、収まって何よりだが」



小さく笑んだ梨央は両手を合わせる。みんなも同じように手を合わせ“いただきます”と言ってから各々が料理に手をつける。



「…ねぇ隊長」



詩調は浮かない顔で梨央に問いかける。



「気にしてないの…?」



「何を?」



「昨日の事件…」



「あぁ、うん、気にしてない」



味噌汁のお椀に口を付けながら言う。


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