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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第16章 トモダチ ト ナカナオリ




その真意に気付いているかは定かではない。だが日番谷はそれ以上深く追求することはなかった。



「(お願い、知らないフリをして…)」



まだ真相を話すわけにはいかない



もしその事実が広まってしまえば



確実に四十六室の耳に入る



せっかく『自殺』と判断したのに



『他殺』だとバレてしまえば



色々面倒なことになる




「お待たせ致しました!」



「待ってました」



急ピッチで作ってくれたのか、何故か店員の額には汗が浮かんでいる。そしてそれを笑顔と共に拭った。少しずつ運んでくるようだ。



「マジで食うのかよコレ…」



「炭酸水と合わせれば問題ないよ。それに完食しないと作ってくれた人に申し訳ないからね。残さず食べるのが常識だよ」



「いやこれもう常識の範囲を超えてる」



「まぁまぁ。胃に収めれば大丈夫」



手始めにショートケーキをフォークで一口サイズに切って口に運ぶ。甘さが口内に広がり、自然と頬が緩む。



「そうだ。二人は和菓子とかお茶とか好き?」



「うん、好きだよ」



「俺も平気だけど…何でだ?」



「今度お茶会においでよ」



「お茶会?」



「一番隊の敷地内にある広場を借りて時々お茶会を開いてるんだ」



「そうだったんだ…知らなかった」



「私の気まぐれでやってるんだけどね。でも結構楽しいよ。最後は宴会になるけど…」



「宴会?」



「京楽隊長がお酒を持ち込んで飲み比べとか始めちゃうの。本当は茶会の場でお酒は禁止なんだけど大目に見てる」



「こう見えて結構お酒強いのよ〜梨央は」



「そうなの?」



「まぁ強い方かな。そもそも乱菊さん達が無理やり飲ませるんじゃないですか」



「だって美味しいんだもの。和菓子もお酒も。そりゃ盛り上がるわよ」



「(京楽隊長と乱菊さんを中心に盛り上がるんだよな…)」



「今度は隊長も来てくださいよ」



「ああ」



「あたしも行かせてもらうね!」



「楽しみにしてる」



嬉しげに笑う雛森に梨央も笑い返す。それから1回目で運ばれてきたデザートをペロリと平らげ、2回目3回目と運ばれてきたデザートもこれまたペロリと平らげ、4人に驚いた顔をされてしまう。


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