第12章 零番隊復活
「君は僕達の憧れだから。その優しい強さで僕達の道を示して。君の声が…闇に堕ちそうになる僕達を光のある方へと導いてくれる」
「なら君が闇に堕ちた時は呼んでやるよ」
「!」
「蒼生くんも雅も琉生も詩調も霙も、“戻って来れないところまで堕ちたら”私が声で引っ張り上げてやる。それでもダメなら…」
「……………」
「戻って来れるまで呼び続けるまでだ」
「やっぱり凄いな…君は。」
「本当に君は私を褒める」
「…羨ましいよ、ほんと」
「?」
「僕にも君みたいな強さがあれば…」
「こら。ネガティヴ禁止。」
「!」
「自分を下に見るなと前にも言ったはずだ。自分を卑下する発言もするな」
「ごめん…」
「私はキミの強さを知ってる。
これも前に言ったな?」
「うん…」
「私達はキミがいなきゃダメだよ」
「!」
「キミにはキミの良さがある。私達はそんなキミを好きだし、尊敬もしてる」
「尊敬?みんなが…僕を…?」
流歌は頷くも、雅の表情はどこか悲しげに沈んだままだ。
「今日は最高のお茶会日和になった。
だからキミも楽しめ。いいな?」
「そうするよ」
雅は口許を緩めて笑んだ。
「流歌さん」
「卯ノ花隊長、砕蜂隊長も」
「今日は誘って頂きありがとうございます」
「こちらこそお忙しい中、来て頂いてありがとうございます」
「いいんですよ。仕事を片付けた上で参加したのです。ねぇ?砕蜂隊長」
「無論だ。私が貴様の招いた茶会に参加しないはずがないだろう」
「ありがとうございます」
にこりと笑うと砕蜂は頬を染めた。
「…随分と騒がしいな」
「おー賑わってるな〜!」
「朽木隊長!浮竹隊長!」
「茶会と聞いたのだが?」
「既に宴会状態になってます」
みんなが盛り上がる姿を見た白哉は呆れ返り、肩を竦めた。
「僕達も行こうか」
「うん」
雅に言われ、みんなの輪に加わる。
「流歌く〜ん!お酒が足りないよぉ〜」
「は?お酒?」
「(京楽隊長まさか…)」
雅は嫌な予感がした。
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