第5章 『覗く先。』灰羽リエーフ
ふ…とその瞳に光が入る。
『はいはい!今日も暑くなるんだから!布団片付けておくから顔洗いに行っといで!』
先輩は俺の上から素早く立ち上がるといつもの笑顔で俺の背中を押し、俺は教室から出される。
「リエーフ、やっと起きたか。さっさと顔洗ってメシ食ってこい!」
ああ、黒尾さんが来たからか…
『そうだよ?次期エースなんでしょ?早くご飯食べていっぱい練習しなきゃ。』
先輩は俺の肩をポンポンと叩くと食堂の方に向かった。
俺は熱くなった頬を冷やすため洗面所に顔を洗いに向かった。