第40章 『センセイ、もう一度質問いいですか?』灰羽リエーフ R18
「卒業おめでと、椎名。」
準備室に入って言われた言葉。
私はその言葉にまくし立てるように言葉を発した。
「好きです。」
いつもの"貼り付けた"笑みから表情を無にした先生。
それから先生はくくっと笑った。
「流石コーコーセー。」
え、と思う間も無く、先生の口からはすらすらと言葉が流れていく。
「ちょっときもちよくしてやったらすぐ調子に乗るのな。」
「俺にとってはオアソビ。」
「ほーんと、良いオモチャだったよ。」
言われた言葉を理解できない。
それでも脳には確実に届いていて、理解よりも先に瞳が潤む。
その顔を見て、リエーフ先生はイヤらしい笑みを浮かべ、私の制服のネクタイをぐいと引く。
「オモチャで良いなら遊んでやるよ。」
息が、出来ない。
声が出ない。
喘ぐように口を開ければ、リエーフ先生はにやりと笑い私の唇を奪う。
嫌だと逃れようとも後頭部を押さえつけられ唇を離せない。
隙間から入ってきた舌に嫌悪感を覚え思わず先生を突っぱねれば、先生は2、3歩後ろへふらふらと下がり机にとんと腰を下ろした。
「せんせ、きらい。」
こわくて
せんせいがこわくて
私はそのまま準備室から逃げ出した。