第40章 『センセイ、もう一度質問いいですか?』灰羽リエーフ R18
サクラサク3月。
つまんなかった学校の卒業式が終わった後、私は制服のまま灰羽先生に会いに塾へと向かった。
ただ、気持ちを伝えたくて。
合格発表以来の塾。
生徒が集まる放課後までまだ時間があるからか、先生もまばら。
でも職員室の真ん中、自分の机に先生はいた。
「灰羽センセイ。」
入り口から名前を呼べば、振り返りふわり笑う先生。
どうした、なんて聞くから私は先生に届くように言った。
「質問、いいですか?」
宝石のような緑の瞳を見開いた灰羽先生。
でもそれは一瞬で、先生はその綺麗な顔に笑みを浮かべ、ゆっくり私の方へと歩いて来た。