第31章 『S系女子の秘め事』 日向翔陽 R18
暑さの抜けない9月頭。
大学のバレー部が休みだという金曜夕方に、私と翔ちゃんは待ち合わせをした。
私と翔ちゃんの大学の中間あたり。
有名な繁華街の改札で待ち合わせ。
おまたせ!と改札を出て来た翔ちゃんは紺の半袖ポロシャツにベージュの7分丈のチノパンにスニーカー。
うん、悪くない。
「ごめんね?5限終わって帰ろうとしたら友達に体育館に連れて行かれそうになって…」
「じゃあしょうがない、食後のスイーツで許してあげる。」
そんな冗談を言いながら、私は翔ちゃんの腕に絡みつく。
「ちょっ!夏乃ちゃん⁈」
「行こ?」
絡みついた腕に当たるようにした胸。
白のオフショルダーのブラウスから覗く肩と谷間。
膝上、ネイビーのタイトスカートから覗く足は淡いピンクのリボン付きのオープントゥのピンヒール。
鞄も淡いピンクの小さめショルダー。
あざといくらいにかわいいを詰め込んだ。
上目遣いで覗き込めば、顔を赤らめた翔ちゃんがこくこくと首を振る。
「何食べたい?」
お肉?
お魚?
それとも…
私?
なんて目で見ればさらに顔を赤くして目をそらす。
「夏乃ちゃんの好きなとこで…いいよ?」
よし。
「近くに美味しい居酒屋さんがあるんだけど…そこでもいい?」
「いいよ。」
食い気味のいいよ。
少し上ずったその声に私は隠れてにやりと笑った。