第29章 『教室の秘め事〜0818〜』 灰羽リエーフ R18
ぱっちりした目。
少し低めの鼻。
ぽってりした下唇。
暑いからとアップにした髪の毛からはうなじが覗いている。
つ、と頬を伝う汗を見つけ、つい指で拭えば、びくっと体を跳ねさせ俺を見る。
「やっと見てくれた。」
そう呟くと俺は椅子から立ち上がり、びっくりして半開きになった唇に口づけをする。
「ねえ、夏乃さん?参考書なんか見てないで俺のこと見てよ。」
教卓を乗り越え、重ねる唇。
戸惑い離れようとする体をぐいと引き寄せさらに唇を重ねた。
無理やり開かせた唇からは吐息。
歯列をなぞり、開いた隙間から舌をねじ込めば恐る恐る舌が絡む。
ぐいと引き寄せた頭。
髪の毛をまとめていた大きなヘアクリップが邪魔で外せば、ゆるり、とほどけていく柔らかな髪の毛。
「りえ…ふ…く…」
名前の呼び方が変わったことに嬉しくなり、ブラウスの下から手を入れればぴくりと身体が反応を示し、跳ねた。
「ね、いい?」
唇を離し吐息交じりに問えば、夏乃さんは真っ赤に頬を染めたまま小さくこくりと頷いた。