第28章 『朧月の夜。』 嶋田誠 R18

「まことさ…」

「ん？」

「気持ちいの…ちょーだい？」

私が再びおねだりをすれば、再び重なる唇。
ちゅっ、ちゅっと唇に吸い付かれたあと、舌が進入してきた。






してきたんだけど…

あんなに香っていたはずのお酒の香りがしない。
そう気付いた時にはもう遅く、嶋田さんの肉棒が私の奥を突く。

「まっ…て…まことさ…！もう酔い冷めて…ひゃんっ！」

嶋田さんは私を下から突き上げながら器用に硬くなった胸の突起を摘む。

「ああんっ！…まこっ…さ…ずるい…」

「でも気持ちいい…だろっ…？」

早い律動。
頭が真っ白で何も考えられない。
縋るように私は目の前のポロシャツを掴んだ。

「まこ…っ…しゃ、も…」

「ん…俺もそろそろっ…」

嶋田さんの胸に縋りついていた手。
いつのまにか、片方を嶋田さんが指を絡めるように繋いでいる。
そして、嶋田さんの反対の手は私を抱きしめるように背中に回る。

「まこしゃぁ…ちゅー…」

「ん…じゃあ口開いて？舌噛むなよ？」

キスをするために遅くなる律動。
口を開き少しだけ舌を出せばすぐに絡まる熱い舌。
夢中で絡めればゆるりとした動きが、一気にラストスパートをかけるように激しくなった。

嶋田さんがいっぱいで苦しい。


…でも



「すき。」

「まことさん、好き。」



キスの隙間に言葉を乗せた。


大好きだから。
ずっと一緒に居たいから。





だから



「っ…出るっ…」

小さく、苦しそうな声を聞いた瞬間
私の目の前は、白く弾けた。