第28章 『朧月の夜。』 嶋田誠 R18
「ん、おねだり上手。」
ぴりりと銀の袋の封が空き、ぱちりとゴムが鳴る。
その音だけで、こくり、喉がなった。
再び腰を掴まれ、足と足の間に熱く硬いものがぐいと押し付けられる。
「夏乃…挿れるよ?」
言われてすぐ、嶋田さんの肉棒がちゅぷり、と音を立て入り口を擦る。
焦らすような動きに腰をもじもじと動かせば、嶋田さんは小さくくすりと笑う。
「ほんっとーにかわいいな、夏乃…は…っ」
ぐぢゅんっ
一気に突き刺さる肉棒。
瞬間的に湧き上がる快感に息もできぬまま身体をぶるりと震わせる。
喉からは、はひゅっと息を吐く音しか出ない。
「っ…スッゲー締め付け。今のでイった?」
少しでも快感を逃そうと首を横に振れば、否定の意味と捉えられたらしく、すぐさま律動が開始された。
壁に押し付けられる身体。
腕だけでなく上半身を壁に押し付けないと耐えられないような律動に、私の身体は何度も達した。
「やっ……ばいね…夏乃、ぎちぎちに咥えこんで離そうとしないっ…」
「まこ…さ…まことさ…」
呼吸も忘れるような快感で、上半身が崩れていく。
「地面、膝、つける?」
自らの動きを止めた嶋田さんは、肉棒を埋めたまま器用に床に私の巻いていたバスタオルを敷き、その上に私が膝を付くことができるようにゆっくり座らせる。
そのままフローリングに手をつけば、腰に手が添えられた。
「動くよ。」
吐息に混じった言葉。
す、と耳に入ってきた後、入り口で止まっていた嶋田さんの肉棒がぐぢゅりと音を立て、再び私のナカに入ってきた。