第28章 『朧月の夜。』 嶋田誠 R18
「じゃあ夏乃ちゃんはどんな体勢がいい?」
かろうじて胸元で押さえられていたタオル。
背筋をなぞられながらするりと引かれ、一糸まとわぬ姿になった。
胸の突起を弄っていた手は、大胆に胸全体を揉む。
そして際どいラインを撫でていた手は、早くも濡れそぼった秘部をなぞり、くちゅくちゅと卑猥な音を奏でていた。
「このままベッド行く?それともここで?」
ぐぢゅり、ぐぢゅりと嶋田さんの指は入り口を往復する。
たまに肉芽を親指で潰すように撫でるのでその度にびくびくと腰が跳ね、声にならない喘ぎが口から漏れる。
「も…わかんな…」
ふるふると頭を振り快感を逃そうとするけれど、嶋田さんは胸の突起と肉芽を摘み、そして入り口を指でくるくるとなぞっているので、いつも以上に気持ちが良い。
いつも以上に身体が反応する。
「ここ、手付いて?」
ここ、と言われたのは壁。
肘を折って腕を壁に付くとお尻に熱くて硬いものが押し当てられた。
「….っ嶋田さっ…」
「夏乃ちゃんがエロいから俺のガチガチ。もう、挿れてもいい?」
ぐぐっと指が差し込まれナカの良いところを擦られる。
恥ずかしいと思う心とは裏腹に腰は嶋田さんの肉棒を受け入れようとするように、くんっと動く。
恥ずかしい
欲しい
どうしたら良いのかわからなくなり後ろを振り向けば、いつもより目を細めにやりと笑う嶋田さんと目が合う。
いつも優しい嶋田さんの鋭い瞳。
どこから取り出したのか、口元には銀色の見慣れたパッケージ。
ぞくり
こんな嶋田さん、知らない。
「嶋……まことさ…」
「…ん?」
「…シて?」
最近はあまりしなくなっていたおねだり。
でも、自ら強請るくらいに今は嶋田さんが欲しかった。
”俺のこと名字で呼ぶのも良いけどさ、2人の時は名前で呼んでよ。
俺も夏乃って呼ぶから。”
そう言われたけれど恥ずかしくてあまり呼べない名前。
呼ばれるのが恥ずかしくて”ちゃん”をつけて欲しいとお願いした名前。
いつしか2人交わるとき、交わりたい時の”合図”になった。
かちゃりとベルトのバックルを外した嶋田さんは、銀のパッケージを手に持ち替え、べろりと唇を舐めた。