第28章 『朧月の夜。』 嶋田誠 R18
頭からシャワーを浴び、ほ、と息を吐く。
寝ていると言えども彼氏を部屋に1人残しているのも申し訳ないので、手早く体や頭を洗いタオルを巻くと、浴室から出た。
「夏乃ちゃん?」
瞬間、名前を呼ばれ、抱きしめられる。
びっくりと羞恥で離れようとするけれどさらに強く抱きしめられてしまう。
「嶋田さんっ!私お風呂上がりで…」
「うん。夏乃ちゃん、いい香り。」
そう言って嶋田さんは私の首筋に鼻を近づけすんすんと匂いを嗅ぐ。
それがくすぐったくて身じろぎすれば、匂いを嗅いでいたはずの嶋田さんの唇が首筋に落ちた。
つう、と肌を流れる髪からの雫。
それを嶋田さんは唇で追いかけ、舌でなめとった。
いつもより熱くて背中が泡立つ。
嶋田さんもそれに気づいたらしく、私の背中を舌でなぞったり唇で甘噛みし始めた。
声を出すのも恥ずかしく口元に手を持っていけば、胸元のガードが手薄になりタオルの隙間を縫って嶋田さんの指が進入して来た。
「っ……!」
「もう硬くなってる。触ってないのにいいんだ、ココ。」
タオルの隙間から入れられた手は、タオルをこじ開け胸の突起を摘む。
とっくに反応を示していたそこは、触って欲しいとばかりに主張している。
「しまだ…さんっ…」
「ん?何?」
肩に回されていたもう一方の手はいつのまにか腰に巻きつき、やわやわと足の付け根を撫でている。
「この体勢っ…やだ…」
お風呂から出たばかりで抱きつかれたから、私は立ちっぱなしの状態。
快感で足腰がふるふると震え始めていて、きっともう直ぐ自力では立っていられなくなってしまう。
そんなことを心配すれば 嶋田さんは、くすり、と笑いうなじをべろりと舐めた。