第26章 『貴方のことしか見えません。』 月島明光 R15
『明光さん、ぎゅってして?』
そう問えば、明光さんは不安そうな顔を私に向けた。
「怖くない?」
そう聞く明光さんに私は微笑むと、明光さんをベッドに座らせ、足の間に座った。
『明光さんだから怖くない。』
そう言ったけれど、正直怖い。
でも、ふわり、香る明光さんの香り
ぎゅっと抱きしめてくれる腕の力
いつも変わらなくて安心する。
抱きしめられた体制のまま明光さんを見ると、私は笑いながら言った。
『明光さん、大好きです。』
自分の気持ちを確かめるように。