第26章 『貴方のことしか見えません。』 月島明光 R15
胸を愛撫されてしばらく経った後、明光さんは私の胸元から顔を上げた。
「こっち、いい?」
そう聞く明光さんはお腹…タイツとお腹の隙間に指を少しだけ差し入れ聞く。
『…ぁ』
声が出ない。
こわいの。
どうしたらいいのかわからないの。
明光さんは私に問いながらも少しずつタイツの中に指を入れていく。
私は最後の勇気を振り絞って、明光さんが首元につけているネクタイをぐいと引っ張った。
バランスを崩した明光さんは私の上に乗るようにして倒れた。
それをぎゅっと抱きしめ、私は耳元でぽそり、名前を呟いた。
『あき…てる…さん…あきてる…さ……あきてるさんっ。』
私の声、届いてますか。
「夏乃…ちゃん?」
いつもの呼び方にほっとして、私は腕の力を緩めた。