第26章 『貴方のことしか見えません。』 月島明光 R15
でも、酔った明光さんは歯止めがきかなかった。
空いた右手を器用に使い、明光さんは私が着ているカーディガンとTシャツの中に手を滑り込ませた。
固くなる体。
『ね、あきてる…さん?』
「ん?何?」
明光さんは私に優しく問いながらも、どんどん服を乱す。
繋いだ手もいつのまにか解かれ、その手は背中に回った。
ぷつん。
下着のホックが外された包まれていた胸がふるり、揺れた。
『あきてるさん。』
「かわいい。」
何も言えない私をよそに明光さんは下着から覗く胸にちゅっと口付ける。
こわい
明光さんが別な人みたいでこわい。
露出したお腹や、ずれた下着から見える胸に口付けたまにじりりと痛みを与えていく明光さん。
初めては明光さんがいい。
でもこんな初めてはいや。
下着が上に押し上げられると、明光さんは顔を上げ、笑う。
恥ずかしさに顔を背けると明光さんはくすり、と笑い、私の胸に顔を埋めた。
と、思ったら胸の先がじわり、と温かいものに触れた。
『…っ⁈なにっ⁈』
「夏乃のこと気持ちよくしてるの。」
そらした目線を胸の方に向ければ、明光さんは私の胸に口付けたり胸の突起を口に含んだりしているのが見えた。
先ほどとは違い、胸の先を刺激されるとじわりじわりと体が熱くなる。
それと同時に息が荒くなり、出したことのないような甘さを含んだ声も出始めた。
自分の体が自分のものじゃないようでこわかった。